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これは構造的な問題だ(高血圧薬不正)

製薬大手ノバルティスの高血圧治療薬ディオバンは、既存の治療薬とディオバンを比べどちらが患者にとって有益かを調べた京都府立大学や東京慈恵医大の臨床研究のデーターが、ディオバンに有利なように操作されていたことが、判明した。

ディオバンは、あたかも他の高圧治療薬と違い、高血圧だけでなく脳卒中や狭心症にも効果がある薬であるようなデーターを得たと医療関係者に錯覚を与え、服薬を勧めた。

平成25年8月1日付朝日新聞社説「高血圧薬 これは構造的な問題だ」に詳しく指摘されている。

今回の構図は、ノバルティスから約1億円の寄付金が、京都府立大学や東京慈恵医大の仕切り役教授に渡され、前後してノバルティ側が、高血圧薬の臨床研究を持ちかけ、大学が、臨床データーを、ノバルティスがデーター解析を引き受け、大学教授名で論文が発表された。調査の結果、データー解析で不正が行われたことが判明しているが、誰が行ったかは現段階では、不明です。

中立の立場である臨床研究機関(京都府立・東京慈恵)が、利害関係人(製薬会社)が発売した薬の臨床研究を行ったが、データー解析する能力がなく、発売元の製薬会社に任せ、解析において薬効があるような不正が行われた。

報道によれば、高血圧治療薬ディオバンは、売り上げが千億円に上る薬だとのことであり、既存薬と比べ2倍から10倍近く高い薬である。

これは、臨床研究でなく、広告主(ノバルティス)と広告会社(京都府立大学・東京慈恵医大)の関係で、高血圧治療薬ディオバンの売り上げ増が目的だったと言わざるを得ない。

 

即ち、臨床研究という学問を装うビジネスだった。

平成25年8月5日付読売新聞「臨床研究の不正に罰則…政府が新法を検討」の記事が出ているが、ピントはずれの政策です。

今回の事例とオリンパスの損失飛しとよく似ている。

企業と監査法人の関係が、製薬会社と臨床研究機関と同じです。企業が監査法人に企業監査を依頼し、費用を支払う。企業監査は、公正でなければならないが、企業に不利益な監査をすれば、以後の監査依頼が来なくなる。そこに不正が行われる可能性が出てくる。

公正な立場で行わなければならない仕事を利害関係人が行う構造そのものを変えなければ、不正は、無くならない。

 

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